舘そらみのオトコミシュラン

2017年は、セブ島か東京に居ます。

【人体実験】公道で、12時間人に見られ続け哲学者が分析し続ける。その先に何が見えるだろうか。

異国を行ったりきたり、してる。

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見知らぬところ行って「ふむふむ!」と思い、帰国して「ほお、こういう国か!」と再認識し、そうやってあっちへ行ってこっちへ行って「ふむふむ」としていると、それまで重要視していなかったことが浮き彫りになってきたりして、とても良い。

 

そんな折に、六本木の美術館なんて行って「ふむふむ」としていたら、ちょっと飽和してしまった。

 

アピールすげーーーな!!

 

美術品を見に行ったつもりなのに、そこから溢れ出るアピールがものすごく気になってしまった。

美術品の作り手も、それを見る人々も、それを案内する人々も、アピールアピール。入り口を自撮りする人々ももちろん、その人たちを見て「美術館は落ち着きましょうよ」って目線を送る誰彼も、

アピールアピール。

「私はこんな人だから」「私はこうありたいから」「私は、私は、私は」

自己アピールがうるさいなぁ!!!!

 

そんな私もアピールまみれ。

結局人にどう思われてるか気になるし、どう見られてるか気になるし、車内の目線も気になるし、気になる気になる。他者が気になる。

自分の意見に賛同して欲しいし、仲間も欲しい評価もされたい。

何なの?私は、人の視線を気にしなきゃ生きていけないの?

 

本屋に行っても、どこへ行ってもどこへ見ても、「人にどう見られるか」ばっかりに見える。

かわいいも、綺麗も、かっこいいも、なんかイイも、結局、誰かも自分と同じ感受性を持ってることを心のどこかで意識してるから、自信を持って口に出せたりする。

私の心の中を見ても、そればかりだなーと思った。

他人意識のすごさに、愕然としてしまった。 

 

だからこそ、私は知りたくてたまらなくなってしまったのである。

「人は、人を意識せずに生きていけないのだろうか」

そのためにもまず、

「人が人に見られるとはどういうことなのだろうか?」

をとことん考えてみることにした。

 

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ということで、

東京各地の道端で、

「人の視線に動揺しないように奮闘しています」なんて立て看板を背負って、1日中見られ続けてみようと思う。

見られ続けながら、

「人に見られまくりながらも、平常心で居られることは出来ないのだろうか」の挑戦をしたい。

 

人にジロジロ見られるの、絶対怖い。

ついついその視線を無視しようとしたり、「気にしてない私」を演じることで、逃れようとするだろう。

でも、それを、しない。させない。

見られることをしっかりと受け止める努力をする。

そうしたら何を私は思うのだろうか。

人間は、人に見られ続けるとどうなるのだろうか。

繰り返すが、「役や設定」を背負ったら見られることなど簡単なので、それをしない。何もせず、何も演じず、何も逃げず、ただ見られ続けてみたい。

 

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「そんなこと、やりたくなったんだけど!」と勢いこんでLINEしたら、

「絶対やろう!」と言ってくれるおかしなアーティストたちが居ることでして。

「人の視線とは何か」のディスカッションを、頭が沸騰するまでしてみました。

 

そんなメンバーで、精一杯の実験をします。

私は、12時間、道端で見られ続け、奮闘する。

舞台美術家が、私の「見られ方」を工夫し続ける。

哲学者が、私の心理変化を分析し続ける。

それをカメラマンが記録し、ドラマターグがツイッターで中継し続ける(@hitonoshisen)。

 

後日、記録映像と共に、私たちなりの「人が人に見られるとはどういうことなのか」のレポートを出すつもり。

 

人が人に見られるとは、どういうことなのだろうか。

人の視線は、どれだけ人を動揺させるのかしら。

「知りたい!」の思いに、賛同してくれる人たちに感謝。

明後日は、美術家と共に背負う立て看板を作ります。今頃哲学者が予備研究をしてくれています(笑)

 

人体実験。

楽しみ半分、恐怖半分。どうなるんだろうなあ。

ねえ見て。見てみて。見られてみるから。

〜この自意識スパイラル社会における、哲学的人間観察パフォーマンス〜

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撮影:田中真柚子 デザイン:小瀧万梨子

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「オラ、強くなりたいんだ!」と、仲間たちと12時間公道で立ち続けます。

色々お話したいことが溜まって来ているので、書くのも良いけど直接話す機会があったらいいのになあとか思っている。

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2月2日朝日新聞デジタル

【掲載】

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