舘そらみのオトコミシュラン

2017年は、セブ島か東京に居ます。

【入院】3日目。愚痴しか言っていない。

 

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痛みで起きちゃって、そのまま眠れず、痛み止めもらって少し和らぐも、やはり眠れはしない。こういう時の時間は、永遠に感じられる。

 

朝になった。夜にはかすれた声が出てたのに、もう完全に出なくなっちゃった。

症状悪化すると、途端に心も元気無くなる。

そして腹立ってきた。

 

 

夜眠れなくて、朝も痛くて、痛み止めは間隔があいていないから出せないと言われ(それはしょうがない)、でも、「このままだと痛くてご飯食べられません」って紙に書いて伝えたのに、

運んで来て目の前に置かれる。いや食べられないって。

んでお腹空いてんのに食べられないから気分転換でフラフラしてたら「食べれました?」言われて、首振ったら「そっかー」って愛想混じりの残念顔されるだけ。うう、それだけかいな。

どうせ食べられないなら、あとで点滴入れればいいって思ってんでしょ。

しかも「すみました?」って下げようとするし。いや、すみようがないでしょどう考えても。だから、食べられないんだってば!痛いんだってば!

「食べられなかった分、お水1リットルは飲んでくださいね」言われて、飲める訳じゃないでしょ。痛い言ってんのに飲めるかいな。痛み止め、ちょーよ。もう、この看護師さんやだよーーーしかも喋れないから意思疎通できないし!もう!

 

てことで、夜勤のナースの交代時間の1分後にナースコール。日勤の看護師さん、途端に取り扱ってくれる。いやホント、ナース次第だな入院の沙汰は。

だから、痛み止めくれた。それでも痛い。ちくしょー。

 

最悪だ。どんどん痛くなって、CT撮りに行ってもっと痛くなって、

そんな時に点滴が漏れて差し直して、CTのおばちゃん超感じ悪いし、点滴差しに来た医者、イケメンだったのに私息を漏らすことも出来なかったし。

最悪だ。病気、嫌だな、嫌だな嫌だな嫌だな。

 

そして、突然の手術予告。CTの結果、急いだ方が良いとなったらしく、「30分後に切開することになりましたから」。反応するまでも無く、準備が始まる。

「いったいなぜ?」今更感溢れる問いに、「扁桃周囲膿瘍ですね」

なにーそれー。

どうやら、扁桃炎が悪化して扁桃周囲炎なり、それが悪化して扁桃周囲膿瘍になるらしい。

膿が溜まってしまっている、らしい。それを切らなくてはいけないらしい。

なにーそれー。

慌てて、明日の仕事先に「明日、外出できないかもしれない」と連絡を入れる。その間にも準備進む。

 

「イタイですからねー、耐えてくださいね」のイタイですからねー、ばかりが頭の中響く。

慌てて、口の中麻酔薬で一杯になりながら、片手で検索する。「扁桃周囲膿瘍 切開」。

「イタイ」というブログばかりが出てくる。待って、待って、待って、え、喉に太い注射器ブッ指して搔きだすの?メスで切るの?これだけ痛い喉を?

「そんなにイタイですか?」そんなダサい筆談をかざす。「これはイタイです、頑張りましょうね」

みんなが痛いって言う。

 

処置室入り、CTの画像で説明を受ける。

先生曰く、「扁桃周囲膿瘍が完成しました」と。少し嬉しそうに「完成した」と繰り返す。

確かに素人目に見ても、私の頭蓋骨、目ん玉の横辺りに、目ん玉と同じサイズくらいの塊。それを出すらしい。

いつの間に完成させた、自分。

健康よ、ああ健康よああ健康よ。

手術はあまりにも突然やってきて、あれよあれよと連れてかれ、

「この痛さは死ぬ思いとは言われますが、危険性は全く無いです」なんて言葉は安心材料にならず、「どんなに痛くても危ないからとにかく動かないこと」なんて5回も言われれば、もう恐怖はピークで、

「漏れそうなので、トイレに行ってきます」と書き、トイレへ。いやだって、マジで、怖くてチビる気がした。

トイレに行き、精神統一しようとしてもアタフタしてできない。

痛いとか言われても、どれくらい痛いのか分かんないし。痛いことに、覚悟なんて出来ないもん。一応、「私は女優だから、己を騙すのよ」みたいなことをホントに思って、そしたら少しだけ落ち着いて、横たわる。んで、やった。

 

死ぬ思いとは、このことよ。

 

だった。切られた喉は、その後血が止まらな過ぎて、止血がまた痛くて、

フッと血の気が引いて、目からは謎に涙がガ―ガ―出てしまう。

先生がとってもイキイキしていたのが救い。楽しそうで良かった。

 

その後2時間ほど、唾も飲まないで言われる。

人間ってこんなに唾が出るのかってくらいに止まらない。

しかもそれは日頃出ているような柔らかい唾ではなくて、なんとも水飴のような、飴細工でも作れそうな固めの液体が止めどなく出てくる。

そんな唾液流しながら、「イカみたい」ってずっと思ってた。今にして思えば、何が「イカみたい」なのかよく分からん。あまりにも痛くて、ヘラヘラしてた。痛いは水飴出るわ、もう、壁に頭打ち付けたくてヘラヘラしてた。

人間って、すごいね。

 

山場を越えたと、言えるだろうか。

切ったんだ、越えたことにさせてくれ。

おつかれ。

痛みで力み過ぎて、体がまだ縮こまっている。温泉行きたい。

おつかれ。

 

お疲れさま世界、ありがとう。

今日取り切れなかったそうで、明日また切るそうです。それを思うと、もうまた恐怖でドカーンとなりそうになるから、それは頭から抜き出してみた。考えると怖いから、漫画でも読もう。

 

大したことがない病気なんて、分かっています。

危険性もありません。ただただ、痛いんです。痛いのは、もう、ダメです。

ありがとう世界。

 

なんつーちっちぇー日記だ本日は。愚痴しか言っていない。イライラしてばっかり。

本当に健康な肉体に、健康な精神は宿る、だなあ。

だから、不健康な肉体に健康な精神を宿らせている人をとてつもなく尊敬する夜。

私はでも、今晩眠れるだろうか、なんてことばかり考えている。

 

 

「オラ、強くなりたいんだ!」と、仲間たちと12時間公道で立ち続けます。

色々お話したいことが溜まって来ているので、書くのも良いけど直接話す機会があったらいいのになあとか思っている。

【次回の公演】「他重人格」

【映画】

DVD発売中「私たちのハァハァ」

【WEBコラム】

「31にもなって約2週間仕事もせずにXを無心で追いかけてみる」

「初めましての恋バナ図鑑」

【劇評】

2月2日朝日新聞デジタル

【掲載】

週刊SPA!「いま、女たちが「都合のいい男」を欲しがるわけ」

LIG「言葉オタクなんです、私」

 

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